アパレルOEMの現場では、「サンプルを作る」という工程がとても重要な役割を担っています。製品ができあがる前に、デザインや仕様を確認するための「試作=サンプル」。この記事では、サンプルの基本的な意味や種類、OEMにおける流れとその重要性について、初心者にもわかりやすくご紹介します。
サンプルとは?試作品のことです
アパレル業界でいう「サンプル」とは、本生産に入る前に試作として作られる服のことです。まだ市場には出ていない「確認用の一着」で、これをもとにデザインや仕様を調整します。
OEMの現場では、このサンプルをもとにブランド側・製造側の両者が意見をすり合わせ、最終製品のクオリティを高めていく重要なステップとなります。
サンプルの種類と役割
サンプルにはいくつかの種類があり、それぞれの役割があります。
● トワル(仮縫いサンプル)
シーチングという安価な布で作る仮の服。主に形やシルエットの確認用。
● ファーストサンプル
デザイン画や仕様書をもとに、最初に作る本格的な試作。素材や付属も含まれる。
● セカンドサンプル
ファーストサンプルに修正を加えたもの。デザイン・サイズ感などを調整。
● PPサンプル(Pre-Production)
量産直前の最終確認用サンプル。これがOKになると本生産へ進みます。
サンプル製作の流れ(OEMの工程)
OEM製造におけるサンプルの流れは、以下のようになります:
- ブランドからデザイン・仕様書を受け取る
- OEM会社がパターンを作成し、サンプル製作
- ブランド側がチェック・試着して修正点を共有
- 再サンプルを作成し、最終確認(PPサンプル)
- 量産へ進行
→このやり取りがスムーズに進むかどうかで、納期・品質・コストすべてに影響します。
サンプル確認で見るべきポイント
サンプルチェックの際には、以下の点が重要になります:
- デザインの再現性(仕様書通りか)
- 縫製の品質(ゆがみ・糸処理など)
- サイズ感(想定通りのフィット感か)
- 使用素材と仕上がりの相性
- 二次加工(刺繍・プリント等)の仕上がり
※見落としがあると、本生産後に大きなトラブルになるため、細部まで丁寧に確認します。
OEMにおける「サンプル」の意外な豆知識
- 工場によっては「サンプル費用」がかかる(返金対応の有無も確認)
- サンプルだけを見て発注をやめるケースもある(リスク管理)
- トワルの段階でも、提案力があるOEMは重宝される
- サンプル納期も量産納期に影響するため、計画的な依頼が必要
まとめ:サンプルはOEMの「すり合わせの要」
サンプルは、OEMにおける信頼関係を築くカギでもあります。サンプル製作を通じて、「仕様書では伝えきれない細かなニュアンス」や「ブランドのこだわり」がOEM側に伝わります。
最初は専門的に感じるかもしれませんが、この記事を読んだあなたはもう基礎を理解しています。次回は「仕様書(スペック表)」について、どんな内容が必要なのか、どのように使われるのかをご紹介します!
Q&A:よくある質問
Q1. サンプル費用は必ずかかりますか?
A1. 多くの工場でサンプル費用は発生しますが、量産時に割引や相殺される場合もあります。契約前に必ず確認しましょう。
Q2. サンプルの納期はどのくらいですか?
A2. 通常は1~3週間程度ですが、工場や時期によって変動します。余裕をもって依頼することが重要です。
Q3. サンプルでOKが出た後に仕様変更はできますか?
A3. 可能ですが、追加費用や納期遅れの原因になるため、できるだけ早い段階で確定させることが望ましいです。